シルク幻想


オオワタツミノカミ(海神)

ワタ=ウォーター?
(オオワタ=たくさんの水=海?)

ワタ=綿=白くてふんわり
(イノは白い女神、海の女神、穀物の女神)

真珠の光。
月明かり。

ふとした連想。

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%9C%9F%E7%B6%BF&oldid=75998309…

綿(真綿)とは、室町時代に木綿の生産が
始まるまでは、蚕の繭からつくられた綿の
ことだった……Wikipedia「真綿」の項より。

わた……シルクかぁ……真珠質の光沢がある。

http://www.isc.senshu-u.ac.jp/~thb0309/EastAsia/Oshurasama.pdf#search=’%E3%82%AA%E3%82%B7%E3%83%A9%E3%82%B5%E3%83%9E+%E9%BA%BB%E5%A7%91…’

「馬娘婚姻譚の日中比較」

専修大学 樋口 淳
漢和経済文化学院 陶 雪迎

御伽草子の「かいこ(戒言)」
天竺王の娘である金色姫は、継母にうとまれ、4回の試練をうけた後に、桑の木で造られたうつぼ船にのせられて流されて、常陸国に漂着し、漁師夫婦に助けられる。夫婦は、子供がいなかったので姫を大切に育てるが、死んでしまう。(略)
(上記リンク論文より引用)

ある夜の夢に娘が現れて「我に食を与えよ」という。
棺を開いてみると小さな虫がいたので桑の葉を与えて育てると、途中で4回休んで、最後に繭をつくった。そのころ筑波に一人の仙人がいて、この繭で真綿をつくった。その後、絹綾のようなものも作られた。
(同上リンク論文より引用)

中国からの蚕の伝来を研究した布目順郎氏によれば、蚕には三眠系と四眠系とがあり「そのうち三眠系とみられるものは楽浪もしくは華北、四眠系とみられるものは華中」からの渡来であるという。とすれば、この縁起譚に登場する蚕は、華中からの伝来とも考えられる。
(同上リンク論文より引用)

3回の眠り……グリム白雪姫?は蚕(シルク)とは関係ないとしても。

同じ中国の仙女(麻姑)との関連は?

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E9%BA%BB%E5%A7%91&oldid=77195628… より引用↓

麻姑は修行の時に、東海では3回も桑畑に変わる異変を見せる為に「滄海桑田(そうかいそうでん)」、「桑田碧海(そうでんへきかい)」の四字熟語が有名。

https://kotobank.jp/word/%E9%BA%BB%E5%A7%91-633931…
麻姑(マコ)とはーコトバンク より。

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E8%9A%95%E9%A6%AC&oldid=59613604…
Wikipedia「蚕馬」の項より
以下引用。

蚕馬(さんば)とは、中国の伝説の1つで、馬の皮と融合した少女が蚕に変身してこの世に絹をもたらしたとされる伝説。蚕女(さんじょ)・馬頭娘(ばとうじょう)の別名があり、日本の「おしらさま」伝説のモデルになったともされる。

それは、白馬の精霊……?
……シルクの少女。

白馬の毛皮をまとった
少女の巫女……蚕を祀る。
そんなイメージが浮かぶ
蚕馬の物語。

白馬と蚕の羽根と女の子(黒目がち)
ふんわりした……
石ノ森章太郎さんの絵に、きっとそんな
感じの美少女がいそう。

馬の毛皮に少女がくるまれて、
飛び去る物語、
文字だけで読むと怖いのだけど……

蚕(成虫)もフサフサして黒目パッチリ。

くるまれて飛び去る(繭になって成虫になる)
絵ヅラを思い浮かべると、それなりに
蚕の起源譚として腑に落ちるような。

馬の毛皮を検索したら、大きくてフサフサ。
きっと蚕に変じたのは、白馬なんだよね……

そしてシルクの光沢が愛されたのは、
きっと月光とか水面の光などを
想起させたからでは……と。
真珠の輝きにも似て。

夜光杯……
器の底で消えない月光。

シルクの糸。

ひかる雨の糸。
レースグラス。

(2020.7.11~7.18 Twitter より)

かやぶき屋根の農家に住んでいた人が、
屋根裏の蚕室の蚕が、夜中、桑の葉を
食む音は、まるで雨音のようだった……
と思い出話をしてくれた。
今も雨音が聞こえるとよく眠れる、と。
そんな問わず語りも、とおい記憶の中。

蚕と水神の関連は、神話にあるのかと、
ふと疑問に。
弁財天との関連など?
桑畑と雷神には関連する伝説が?
「クワバラクワバラ」の呪文等。

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%82%AF%E3%83%AF&oldid=78230661…
Wikipedia より「クワ」の項リンク

桑の実は古代バビロニアでは白く、
ギリシア神話の悲恋の恋人たちの血で
赤や紫に染まった、と。
養蚕発祥の中国では、
扶桑という10個の太陽が昇ってくる
世界樹の神話あり。

(2020.7.24 Twitter より)



(追記)

だいぶ前の話で記憶曖昧だけど
レースグラスの歴史を鑑賞した。
ベネツィアングラスの職人って
トルコ地方辺りから連れてきて
小島に住まわせ脱走者は極刑。
繊細で芸術的な技術を守るため
だった、と。
産業スパイ対策?
安価な素材で高価な工芸品制作。

慈雨の女神がまとう衣の煌めき。
透明な……

その煌びやかな展示品と
ベネツィアングラス史を
眺めつつ去来した絵づら。
「ガラス細工と人の命を
天秤にかけるな~!」

工房棚の器を粉々に割り、
恋人の手をとり島を脱出。
追っ手を逃れ大陸へ……
海原に漕ぎ出す若き職人。
そんな名も無き旅人達は、
実在しなかったかしら?
(遠い目……)

(2020.1.5 Twitter より)


桑の神話 – あかり窓 (memoru-merumo.com)

いばらで囲われた蚕の宮 – あかり窓 (memoru-merumo.com)


白い女神


「はてしない物語」が映画化される際、
作者のミヒャエル・エンデは
「幼ごころの君」のイメージを
「日本の巫女のような姫」と要望したが、
かなわなかったという。
また幸運の竜フッフールについて
「西洋のドラゴンではなく、
東洋の龍のようにしてほしい」
と希望して、
あの白竜のデザインになった、と。

ファンタージェンの女王に、
主人公のアトレーユがつけた新しい名は
「モンデン・キント(月の子)」だった。

ミヒャエル・エンデにとって、
ファンタージェンを救う
(姫を再生させる)名が「月の子」、
その姫の姿が「日本の巫女」の
イメージだったことは、とても興味深い。

月の姫巫女、というロマン。

山幸彦が釣り針をさがして竜宮に行き、
井戸の傍らの樹上に身を隠していると、
水汲みの少女らが水面に映った人影に
気づく……山幸彦は水を求め、器の中に
身に着けていた白玉をふと吹き入れる。
白玉(真珠?)は器の底にくっついて
取れない。その報を聞いた竜宮の王は、
「その方は神だ」と判断。

樹上の山幸彦が、水汲みの少女の器に
吹き入れた白玉は、聖水に宿る月影の
比喩だろう。器の底について取れない
白玉は月影でなく、月神の実体なのか
と、ふいに古事記神話の意味を感じた。
竜宮の王の「その方は神だ」との判断
は、そうしたニュアンスだろうか、と。
聖水に月影を映す神事の痕跡……

樹上の神と聖水の組み合わせ。
定められた暦の日に(月暦)、
山上の松の枝を巫女が採って
井戸で汲んだ聖水に浸す神事
の記録を読んだけど、曖昧……
山上の松の枝、デュオニソス・
アイオン(風の神)の面影は?
相生(あいおい)の松という。
アネモネは風の花、アドニス
つまりデュオニソスの花?

デュオニソスを養女にして匿った
イノ(レウコテア)は海の女神。
白い女神。穀物の女神。

犬はなぜイヌなんだろう……
大犬座のシリウス……イノ……
語源的になにか繋がりがあれば
面白いのに……

イナンナ、イナ、イノ……

なぜ稲はイネって言うのだろう?
イナやイノと語源的に
なにか繋がりがあれば面白いのに?

大犬座のシリウスの
白い輝き……

イナ……イーナ……いいな!
イノ……イーノ……いいの!
イネ……イーネ……いいね!

強い肯定を表す語感なのかな……

山から海へと渡りながら
稲穂をゆらす風の神
水面に映る月影の神
そして
稲穂の女神(巫女)
水源の女神(巫女)

とりとめないイメージ……

日本語の源流を求めて – 岩波書店 https://www.iwanami.co.jp/book/b225879.html

国語学者の大野晋氏によれば、
イネはアワ・クロなどの語とともに、
稲作文化に伴い南インドから
日本に輸入された
タミル語起源の言葉だという。

ゆえに、イネが穀物の女神と
関連した言葉であっても
不思議ではないような……

国語学は厳密な世界ゆえ、遠巻きに眺める。
そして妄想に遊ぶ……(;^_^A



(2020.6.18~6.21 Twitter より)


月の姫巫女というロマン


絵を描ければなぁ。
すべてを言葉で説明しなくても、
多くのことを一目で伝えてくれる。

詩が書ければなぁ。
千の言葉を費やしても虚しいはずが、
たったの一言で伝わる不思議。

そして旋律は、
国境も言葉も越えて伝わる……

波のリズムは星を覆う。
遠い月と結ばれながら。

あ、これ……
シン(月神)のニュアンス。

津(シン)、律……

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-b8bf.html…

「風船あられの漢字ブログ」さんより
「漢字の覚え方 聿」

イツ、イチって読むのか。知らなかった……

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%82%B7%E3%83%B3_(%E3%83%A1%E3%82%BD%E3%83%9D%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%82%A2%E7%A5%9E%E8%A9%B1)&oldid=71103152…

Wikipedia より「シン (メソポタミア神話)」の項。

イチノミヤ、イチキシマビメ、イツクシマ……
古代メソポタミア神話では、
エンリル(天空の神、風の神)の
息子がシン(ナンナ)、
ナンナの子がウトゥ(シャマシュ、太陽神)と
イナンナ(イシュタル、金星神)とされる。
風神ー月神ー太陽神・金星神 の順に神格が並ぶ。

日本の一宮は月神?ふと疑問。

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E4%B8%80%E5%AE%AE&oldid=76737121…

一宮とは、国司がその地に赴任して、
一番最初に参拝する神社のことだったという。
7世紀の文献に記述があるが、
各地の一宮について記録が残っているのは
12世紀頃から、と。

各地の神社(神殿&祭神)に序列をつけるのは、
メソポタミア神話の時代から、古今東西どこも
かわらないんだなぁ……

メソポタミアの月神シン(ナンナ)は男性神。
ゆえに仕えるのは、女性神官(巫女)だった。
日本の島の女神や山の女神は、男性信者しか
その神域に入れなかった例と通底するかも?

世界各地に月の女神の神話があるが、
月神(男性)の神官(巫女)という
組み合わせが世界最古級の粘土板で
伝承されている史実は、興味深い。

月の姫巫女というロマン……(*^-^*)

(2020.6.14 Twitter より)

新美南吉とエブリディ・マジック


「ブルー・マーブル」という
手作り小冊子の詩を推敲して
「こちら、ドワーフ・プラネット」
Yahoo!ブログにUPしたんだっけ。
なぜ同じ名前のブログを継続しなかったか
ふと考えたけど、視点を変えたかったから。
冥王星(ドワーフ・プラネット)
まで引いた視点を
地球(原点)に戻したかったから?

ファンタジーや神話についての夢想は、
日常の七曜(月曜日~日曜日)の外の
はざま時間の埋め草だけども、
大切なひとときってイメージで
冥王星の名をブログにつけた。
それが10年前の自分。
リアルいろいろあって、
夢幻にむしろ
大きな足場を置いている、
夢幻だけど
今を支えるリアルと感じ始めた?

足元の日常で夢想する、それは
エブリディ・マジックの世界観。

fairy と scope も、
それと似た感覚で
選んだ言葉なのかも。

視点を変える……
地球と冥王星。
足元と最果て。

スランプだと感じて
ジタバタしてるけど、
10年も一本調子ムリ。

足元を見直す、むしろ
初心にかえる。
fairy tale(妖精譚)を
探してる……


エブリデイ・マジック – Wikipedia

Wikipedia より「エブリディ・マジック」
低年齢向けの内容のものが多い。日本では藤子不二雄の漫画作品が代表例である。ただし藤子不二雄作品は、系譜としてはファンタジーではなくSF系のショートショートや伝統的な落語からの流れを組んでおり(略)

漫画作品が代表例に。

自分のイメージだと、
エリナー・ファージョンの童話が
「エブリディ・マジック」の感触。

日本では、大正童心主義の作品群。

第二次大戦の終戦後、
戦前の童話は批判された。
開戦時には故人だった宮沢賢治・
戦中に病弱な教師だった新美南吉は、
戦後に作品評価が傷つくことなく、
国語教材等でも有名に。
(不幸中の幸いだったか)

日々の暮らしに不思議をみる感性は、
室町時代の御伽草子~江戸時代の草双紙(絵本)
などにも?

戦後に
「子どものリアルな姿・豊かな自然を描いた」
として評価が衰えなかった児童文学作家は、
宮沢賢治・千葉省三・新美南吉
の三人だったという。
新美南吉は戦時中にも童話を執筆したが、
その作品が戦後の評価にも耐え得たのは、
教師・作家として素晴らしい。
繊細な作風に強靭さを秘めていたと気づく。

もっと新美南吉の作品を読んでみたくなった。


(2020..4.5 Twitter より)


因果交流電燈 – あかり窓 (memoru-merumo.com)


胡蝶の夢のミステリー

草木がしげる季節の到来。
春分。
生い茂る緑は、古来より
山と河と三日月の神、
慈雨(ときには暴風雨)の神の
生命力の発露そのものとされてきた。
千の名を持つ神……その名を問うたび、
あてのない夢想にいざなわれる。

宮澤賢治は
「我に魔力を与えよ」
と木星に祈った。
怪力乱神はシヴァに当てはまる言葉だ……
不浄な世を浄化する災厄と恵みの神……
素朴な原初の暴風雨神が、
神話の物語素として巨大な水脈に成長、
文明が複雑な矛盾や問題を露呈するたび
亀裂から吹き出す地下水のように、
災厄神シヴァの破壊の神話が甦る。

以下、平安時代編纂の
「古今和歌集」序文より。
「力をも入れずして天地を動かし、
目に見えぬ鬼神をもあはれと思はせ、
男女のなかをもやはらげ、
猛き武士の心をも慰むるは、歌なり 」

この鬼神という言葉は、
中国の論語「怪力乱神を語らず」
に基づくのだろう。
叙情性を重視する、
和歌の精神を刻んだ序文だ。

繊細な自然描写や、移ろう世に宿る情感。
わずか三十五文字が、
千年のときをこえて伝える世界。
さりげなく散りばめられた古い神々の面影、
その悠久のイメージのかけらを、
童話という形でスケッチすることは
出来ないだろうか、と夢をみる。
大洋の荒波を渡るのではなく、
波打ち際のさざ波と遊ぶように。

(2020.3.20 Twitter より)

「うつし世はゆめ 夜の夢こそまこと」
(江戸川乱歩)

胡蝶の夢のミステリー。

震災後、虫や鳥の訪れに、
亡き人のメッセージを受け取った人が
多くいたという。
そういえば私も、蝶の羽ばたきに、
忘れていた季節や歌を思い出し、
凍てた惑いから覚めたことがある。

和歌と老荘思想との関連はあるのか
(ありそう、いやむしろ直系ではないのか)?
万葉集と漢籍の古典との関わりは、
たしか習ったことがあるけれど。
と、今さらながら疑問を抱いたら、
「幽玄」の美意識が
老荘思想の影響なのだとWikipedia に…..((;^_^A
習ったけど、忘れ果てていたかも。
基礎の基礎。

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%B9%BD%E7%8E%84&oldid=75463464…古くは、『古今和歌集』の真名序において「興或は幽玄に入る」として用いられた。『古今和歌集』の撰者の一人である壬生忠岑は、歌論『歌体十種』の高情体の説明で「詞は凡そ流たりと雖も、義は幽玄に入る、諸歌の上科と為す也」と表現し、高情体を十種の最高位としている。

ますます漢字モードの迷宮に……
習ったことは忘れて、
自由な連想に任せよっかな。(;^_^A
真名序の文意はむずかしい……Orz

(2020.3.21 Twitter より)