狐こんこん白狐

堅雪かんこ、凍み雪しんこ。

宮沢賢治の童話「雪渡り」で、
狐の幻燈会に招待された
四郎とかん子は、
手土産に鏡餅を持って出かける。
田畑や野原に積もった雪が凍り、
十五夜の月がのぼる晩。

鏡開きした餅がある
小正月頃の物語だろうか。

「狐こんこん白狐、お嫁ほしけりゃ、とってやろよ。」
「四郎はしんこ、かん子はかんこ、おらはお嫁はいらないよ。」
「狐こんこん、狐の子、お嫁がいらなきゃ餅やろか。」
「四郎はしんこ、かん子はかんこ、黍の団子をおれやろか。」

宮沢賢治 雪渡り (aozora.gr.jp)


( 2022.1.3~4 Twitter より )


風の又三郎


どっどど どどうど
どどうど どどう

どっどど どどうど
どどうど どう

あおい くるみも
ふきとばせ

すっぱい くゎりんも
ふきとばせ


( 宮沢賢治「風の又三郎」より )


水源と光の双子


水源の竜と双子だったっけ。
ほんのすこし考えかけて
中断してしまったのは。

あれから10年たってる。
まったく別の物語を考えながら、
気づけば同じモチーフだったり。

カタツムリのようにゆっくり
考えてる……長い迷路の中で

アシュヴィン双神 – Wikipedia

アシュヴィン双神(アシュヴィンそうしん、Aśvinau、梵: अश्विन)は、インド神話における医術の神で、美しい、うりふたつの双子の神とされる。名は「馬(aśva)を持つ者(御者)」の意。(上記リンクより)

彼らは奇跡的な治療を行い、結婚、人間や家畜の生殖を司るとされ、特に馬との関係が深く、太陽神や女神サラスヴァティーと関連を持つ。(略)
元来は何らかの自然現象(明星か)に由来すると考えられ(略)起源的にはインド・イラン共同時代にさかのぼる古い神格の1つ。(上記リンクより)

光の双子。

水源と知恵の女神サラスバティーと、太陽神との関連が深く、人間に親和的な癒し手である双子。
双子の文化英雄。

宮沢賢治 『春と修羅』 (aozora.gr.jp)
(青空文庫より)


かはばた (宮沢賢治 春と修羅)

かはばたで鳥もゐないし
(われわれのしよふ燕麦オートの種子たねは)
風の中からせきばらひ
おきなぐさは伴奏をつゞけ
光のなかの二人の子

(一九二二、五、一七)


(2020.10.7~10.11 Twitter より)




観音菩薩と毘沙門天


小倉百人一首 源俊頼朝臣(74番)『千載集』恋・707

うかりける人を初瀬(はつせ)の山おろしよ
はげしかれとは祈らぬものを

災害続きの上に新型ウィルス。
心配ごとが多い世情に浮かんだ短歌。
初瀬とは奈良県の観音寺だとか。
恋の歌とは知らなんだ。
疫神鎮まれ。
憂いと天の慈悲を希う歌かと。

すべもなく心配してても
免疫さがるだけだし……
元の意味は知らなくても
ふと心に浮かぶフレーズ。
三十一文字のひろがりに
心やわらぐ。

やまと歌は、
人の心を種として、
よろづの言の葉とぞ
なれりける。
(古今和歌集 仮名序より)

山の神は女神だっけ?
観音菩薩も女神イメージだっけ?
あら、ちょっと曖昧。

つれない女性への恋の歌なんだけど、
憂いの多い世への慈悲をこい願う歌
と感じてしまう21世紀の庶民ひとり。

小倉百人一首 源俊頼朝臣(74番)
うかりける人を初瀬(はつせ)の山おろしよ
はげしかれとは祈らぬものを 

(2020.2.16 Twitter より)

宮沢賢治の「味噌買い橋」だったかな?
文語詩のタイトルすらも忘れてしまい、
検索できない。疫病封じのお参りをする
母親の姿を描写した詩だったような……
再読してみたくなった……

ほんと思い出せない……

土の香りがする、願いのこもった
ぬくもりのある詩だったけれども。

The Wings at Dark Dawn (fairy-scope.com)

あの感触をずっと追いかけてきた
というのに。

夜中に迷走(瞑想でなく)
朝になって思うことは、
土の香りが足りないと、
いつも誰かに指摘された
ってことだよね……
賢治の真似してもダメだ
と学生時代からすでに、
恩師に忠告されてたっけ。

(2020.2.18 Twitter より)

宮沢賢治 祭日〔二〕 (aozora.gr.jp)

青空文庫より
底本:「新修宮沢賢治全集 第六巻」筑摩書房
1980(昭和55)年2月15日初版第1刷発行

祭日〔二〕 宮沢賢治

アナロナビクナビ睡たく桐咲きて
峡に瘧のやまひつたはる

ナビクナビアリナリ赤き幡もちて
草の峠を越ゆる母たち

ナリトナリアナロ御堂のうすあかり
毘沙門像に味噌たてまつる

アナロナビクナビ踏まるゝ天の邪鬼
四方につゝどり鳴きどよむなり


 <『校本 宮沢賢治全集 第五巻』(筑摩書房)より>

祭日 宮沢賢治

アナロナビ、クナビ 木の芽は膨らみて
柳の絮はとびひかり
をちこち山の畑には
睡たく桐の花咲けり

ナビクナビアリナリ 児らをせなにして
赤とうこんの幡もちて
草の峠や水無し谷
越えもて行くや母の群

ナリトナリアナロ 御堂のうすあかり
毘沙門像のおんすねに
味噌塗りまつりおん手形
みうちさすりておろがみぬ
   
アナロナビクナビ 踏まるゝ天の邪鬼
金のめだまのやるせなみ
堂を出づれば風ぬるみ
つゝどり四方にどよもせり


131 賢治と東和町(成島毘沙門天その3) – 宮澤賢治の里より (goo.ne.jp)


賢治の「祭日(2)」だったと、ようやく判明。(*^-^*)


三十三観音菩薩のひとつ毘沙門身=毘沙門天=阿摩提(あまだい)観音

あまだい観音……アマビエ?

暴風雨神シヴァとミトラ・ヴァルナに連なる陽光神
禍いからの癒し手、そのイメージを探してる……
観音菩薩と毘沙門天……
アマビエ……かぁ。

(2020.9.17 Twitter より)

アマビエ……アナーヒター……

(2020.9.18 Twitter より)