秋来ぬと
目にはさやかに
見えねども
風の音にぞ
おどろかれぬる
藤原敏行
(『古今和歌集』秋歌上169 )
藤原敏行 – Wikipedia
Le vent se lève !…Il faut tenter de vivre !
(風立ちぬ、いざ生きめやも)
Le vent se lève ! – あかり窓 (memoru-merumo.com)
夢の通ひ路 – あかり窓 (memoru-merumo.com)
( 2024.4.6 イラスト作成 Bing Image Creator )
秋来ぬと
目にはさやかに
見えねども
風の音にぞ
おどろかれぬる
藤原敏行
(『古今和歌集』秋歌上169 )
藤原敏行 – Wikipedia
Le vent se lève !…Il faut tenter de vivre !
(風立ちぬ、いざ生きめやも)
Le vent se lève ! – あかり窓 (memoru-merumo.com)
夢の通ひ路 – あかり窓 (memoru-merumo.com)
( 2024.4.6 イラスト作成 Bing Image Creator )
風そよぐ
ならの小川の
夕暮れは
みそぎぞ夏の
しるしなりける
従二位(藤原)家隆
(小倉百人一首 98番 『新勅撰集』夏・192)
今日は新月……
旧暦の夏越しの大祓(6月末)は、
ちょうど今頃に行われたのかな?
衣服を新しくしたり、水辺の禊で
日々の穢れを浄める六月祓。
(旧暦の大晦日と対になる)
そして旧暦の七夕、お盆……と
古来の行事が続いていく。
(旧暦の小正月と照応する)
月の満ち欠けによって季節を刻む
太陰暦のときの流れを夢想すると、
暑さがほんの少し和らぐような……
( 2023.5.19 イラスト作成 Bing Image Creator )
みそぎぞ夏の – ぶるーまーぶる (fairy-scope.com)
耳なしの
山のくちなし
えてしがな
思ひの色の
下染めにせむ
よみ人しらず
( 古今和歌集 19巻 1026番 [詞書]誹諧歌:題しらず )
耳成山(ミミナシヤマ)の
クチナシという言葉遊びに、
山吹色の染料(クチナシの実)と
秘めた恋心とを織り込んだ歌。
山吹の
花色衣
主や誰
問へど答へず
くちなしにして
素性法師
( 古今和歌集 19巻 1012番 [詞書]誹諧歌:題しらず )
僧がまとう山吹色の法衣の染料は
クチナシの実が素材ゆえの洒落。
古今和歌集/巻十九 – Wikisource
山吹色は僧の法衣のイメージから
俗世を離れたストイック(な恋)の
含意を帯びるようになったのだろうか。
山吹の花はカガミグサ、オモカゲグサ
とも呼ばれ、忍ぶ恋の伝承を持つ。
純白なクチナシの花と甘い香りとが、
浮世を離れた山吹色の印象と結ばれた。
古今和歌集「くちなし(と山吹)」から
多層的で詩的な言葉が共有されたことを
伺い知る。
暮らしに根差した植物の色や香りが、
移ろいゆく花々の風情が、
伝承などに由来する草木の呼び名が、
豊かな語りの時空間を人々に共有させ、
培われたその土壌はやがて、
個人の秘めた内面を重んずる文学性を
和歌にもたらしたのではなかろうか。
オモカゲ草 (the-wings-at-dark-dawn.com)
今か咲くらむ山吹の花 – あかり窓 (memoru-merumo.com)
( 2023.7.3 & 2024.6.17~18 イラスト作成 Bing Image Creator +写真加工 )
(万葉集)
久堅之 雨毛落奴可 蓮荷尓 渟在水乃 玉似<有将>見
ひさかたの雨も降らぬか蓮葉に溜まれる水の玉に似たる見む
ひさかたの あめもふらぬか はちすばに たまれるみづの たまににたるみむ
( 第16巻 3837番 作者不詳 )
万葉集 第16巻 3837番歌/作者・原文・時代・歌・訳 | 万葉集ナビ (manyoshu-japan.com)
古代から、天の恵みの雨が
蓮の葉にたまってきらきら光る様は、
観る者を魅きつけ、どこか懐かしい
幻想的な憧れを抱かせたのだろう。
( 2023.9.29 イラスト作成 )
スイレン – ぶるーまーぶる (fairy-scope.com)
蓮葉に溜まれる水の玉 – あかり窓 (memoru-merumo.com)
敷治奈美能 佐伎由久見礼婆 保等登<藝>須 奈久倍<吉>登伎尓 知可豆伎尓家里
藤波の
咲き行く見れば
霍公鳥
鳴くべき時に
近づきにけり
ふぢなみの
さきゆくみれば
ほととぎす
なくべきときに
ちかづきにけり
田辺福麻呂(万葉集 第18巻 4042番歌)
題詞 (于時期之明日将遊覧布勢水海仍述懐各作歌)
万葉集 第18巻 4042番歌/作者・原文・時代・歌・訳 | 万葉集ナビ (manyoshu-japan.com)
田辺福麻呂 – Wikipedia
田辺福麻呂(たなべのさきまろ)とは? 意味や使い方 – コトバンク (kotobank.jp)
布勢水海 – Wikipedia
( 2024.4.22 イラスト作成 Bing Image Creator )