をとめの姿

天津風(あまつかぜ)
雲の通ひ路(かよひじ)
吹き閉ぢよ
をとめの姿 
しばしとどめむ

僧正遍照
(小倉百人一首12番『古今集』雑上・872)

「五節(ごせち)の舞姫を見て詠める」
(新嘗祭にまつわる情景を詠んだ和歌)

( 2021.9.10 Twitter より )


涼州詞

葡萄美酒夜光杯
欲飲琵琶馬上催
酔臥沙場君莫笑
古来征戦幾人回

葡萄の美酒 
夜光(やこう)の杯
飲まんと欲すれば
琵琶 馬上に催(うなが)す
酔うて沙場(さじょう)に臥す
君笑うこと莫(な)かれ
古来征戦(せいせん)
幾人か回(かえ)る

(涼州詞 王翰 中国唐代)

王翰 – Wikipedia

( 2021.9.8 Twitter より )


惑星

惑ってはいない、
さまよってもいない、
軌道をめぐっているだけ、
私はかがやく恒星のとりこ。

波をわたり季節をめぐり、
私のかげは、
地上のいのちとおどる、
とらわれる器ひとつ無いまま。

かりそめの光、
かりそめのそよぎ、
たわむれるひととき。
私はすべてにやどる、
いく道すがら……


( 2021.8.29 Twitter より )


わきて流るる

みかの原
わきて流るる
泉川(いづみがは)
いつ見きとてか
恋(こひ)しかるらむ

(小倉百人一首) 
中納言兼輔(27番) 
『新古今集』恋・996


( 2021.8.19 Twitter より )