かぎりない海原の
打ち寄せる波音のように
知恵の言葉をそらんじて、
もし唱えてくれたなら
私はあなたのもの。
私の館は天の川の中州、
船には星の翼
春には花の宴。
災いや疫病をもたらす鬼ども
精霊やら毒龍やらを
しりぞけ遠ざけ
波間に浮かぶ灯のように
かがやく私はほら、ここに。
お魚はいかが?
( 2023.1.5 Twitter より )
お魚はいかが?(Bing Image Creator) – ぶるーまーぶる (fairy-scope.com)
かぎりない海原の
打ち寄せる波音のように
知恵の言葉をそらんじて、
もし唱えてくれたなら
私はあなたのもの。
私の館は天の川の中州、
船には星の翼
春には花の宴。
災いや疫病をもたらす鬼ども
精霊やら毒龍やらを
しりぞけ遠ざけ
波間に浮かぶ灯のように
かがやく私はほら、ここに。
お魚はいかが?
( 2023.1.5 Twitter より )
お魚はいかが?(Bing Image Creator) – ぶるーまーぶる (fairy-scope.com)
赤い月から透き通った光がこぼれ、
細い細い輝きが再生していく様子を、
今夜はふたりで見守れた。
いつもこんな場面ではしゃぐのは
私だけ、ひとりで見る月だと
思い込んでた……今夜は
誘ってくれてありがとう。
( 2022.11.8 Twitter より )
※皆既月食&天王星食(月影)に
ユピナとラジナと銀の星 (the-wings-at-dark-dawn.com)
それからふたりは手をつなぎ、魔女のいない国をさがして旅に出た。
ー「ユピナとラジナと銀の星」より
心の自由について考えていた頃の童話。
今書いたらどう表現するだろう、
星の子守歌、そういえばこの童話で
使ったのを、シノブくんに転用したんだっけ、
などあれこれ思う。
メロディは、ずいぶん後で
シノブくんの童話を考えながら
書きとめたっけ。
( 2022.7.25 Twitter より )
ユピナとラジナと銀の星 (fairy-scope.com)
そして、ずっと昔(22年前)に書いたおとぎ話に
イラストを添えて再UP (;^_^A
(2022.10.1 Twitter より )
別れの曲(ショパン) より
ながい夜
銀河の水面を
わたる人よ
はるかな岸にともる
あかつき 光ほのか
去りゆく船かげ
みおくる星の波間
静かにすべりゆく翼
心はおいかける
流れるわが涙
さよなら旅人よ
朝をよぶ オリオン
とこしえの花さく
館にねむる人よ
ゆたかな非時香果(ときじく)
みのる園で 紡ぐうたよ
こがねの杯ささげて
いのる乙女
異国のたかき知恵みちた
面影あでやかに
わすられぬ わが夢
わかき日(さよなら)
いろあせぬ星影の
舞姫
song by NEUTRINO :
Merrow NAKUMO JSUT
(使用音源)MIDI : 音楽研究所 様より
別れの曲の楽譜とmidiやmp3試聴と無料ダウンロード (mu-tech.org)
illust : ginmuru-meru & fairy-scope
poem &music 編集 : fairy-scope
2022 ©fairy-scope.com
ことしのぼたんは
よいぼたん
お耳をからげて
すっぽんぽん
もひとつおまけに
すっぽんぽん
げんきよく歌いながら
かけてきたのは、
きんいろの子ぎつねです。
その子ぎつねの耳かざりの
きいろい花がいちりん、
ふわりと風にとばされて
キンポウゲのさく野原に
おちました。
「ここはどこ?」
花の子は、目がさめてびっくり。
もといた野原にはたくさんの
きいろい花のお友だちがいましたが、
今みまわせば知らない花ばかり。
キンポウゲたちは、花の子に
とてもよくにているけれど、
どこかべつの花でした。
花の子は、
いちめんキツネノボタンのさく
野原からきたのです。
「きがついたよ」
「よかったね」
キンポウゲたちがささやきました。
まいごの花の子は、
キンポウゲのやわらかな花びらで、
ふかくねむっていたのです。
あたりは、もう夕ぐれ。
「おきるのを、ずっとまってたよ」
げんきな声がひびきました。
「お客さまがこないんだ、
きみのほかにはだれも」
まいおりてきたのは、
アサギマダラチョウでした。
「もしよかったら、
いっきょく、笛でもいかが?」
「お客さま?笛?」
花の子がくびをかしげると、
アサギマダラは、にっこり。
「なかまのチョウたちは、
夜にはねむってしまうけど、
ぼくは月や星のあかりが
とてもすき」
いちめんのキンポウゲが、
よいの風にふわふわ、
月あかりにきらきら、
ひろい星の原っぱのよう。
ほんのりひかる花びらにすわり、
アサギマダラチョウは
草笛をふきました。
そして、
とおい山や海をこえ、
空たかく風にのって
旅した思い出を
ものがたりました。
花の子は、夜ふけまで
それに耳をかたむけました。
どこから きたの
ふしぎな あなた
きらきら ひかる
なみまを こえて
ほしくずの うみ
たびして きたの
どこから きたの
ふしぎな あなた
きらきら ひかる
よあけを まって
つきかげの みち
たびして きたの
アサギマダラの草笛に、
花の子のすんだ歌声が
かさなってながれると、
もう夜明けです。
さんぽにとおりかかった男の子が、
キンポウゲの野原で、
きらきらひかる花をいちりん
ひろいました。
「わたしはまいご。でも、
ともだちのふく草笛が、
はるかなせかいの歌を
おしえてくれました」
花は、まほうのような声で、
旅するチョウのことを歌いました。
そして歌いおわると、
男の子の手のなかで、
花のあわいひかりはきえました。
朝日のかがやく空を、
アサギマダラがひらりと
まいとんでいきました。
男の子は、野原でひろった
キツネノボタンを、
花の波にほうりなげることは
どうしてもできず、そっと
ポケットにしまいました。
そして?
ひろわれたキツネノボタンは、
男の子のへやで、
押し花のしおりになりました。
昆虫図鑑のチョウチョのページに、
たいせつにはさまれています。
もちろん、
アサギマダラのページですよ。
あの花の子のふしぎな歌声は、
アサギマダラのはねにのり、
山や海をこえ、いまも
とおく旅しているはずです、
きっと。
(2021.3.10 Twitter より 2021.5.5 & 2022.6.21 推敲)