水源と光の双子


水源の竜と双子だったっけ。
ほんのすこし考えかけて
中断してしまったのは。

あれから10年たってる。
まったく別の物語を考えながら、
気づけば同じモチーフだったり。

カタツムリのようにゆっくり
考えてる……長い迷路の中で

アシュヴィン双神 – Wikipedia

アシュヴィン双神(アシュヴィンそうしん、Aśvinau、梵: अश्विन)は、インド神話における医術の神で、美しい、うりふたつの双子の神とされる。名は「馬(aśva)を持つ者(御者)」の意。(上記リンクより)

彼らは奇跡的な治療を行い、結婚、人間や家畜の生殖を司るとされ、特に馬との関係が深く、太陽神や女神サラスヴァティーと関連を持つ。(略)
元来は何らかの自然現象(明星か)に由来すると考えられ(略)起源的にはインド・イラン共同時代にさかのぼる古い神格の1つ。(上記リンクより)

光の双子。

水源と知恵の女神サラスバティーと、太陽神との関連が深く、人間に親和的な癒し手である双子。
双子の文化英雄。

宮沢賢治 『春と修羅』 (aozora.gr.jp)
(青空文庫より)


かはばた (宮沢賢治 春と修羅)

かはばたで鳥もゐないし
(われわれのしよふ燕麦オートの種子たねは)
風の中からせきばらひ
おきなぐさは伴奏をつゞけ
光のなかの二人の子

(一九二二、五、一七)


(2020.10.7~10.11 Twitter より)




荒れ地王と犬


荒れ地王とシリウス(大犬座)について
ぼんやり考えていたら、
「花咲かじいさん」の犬は?関連するのか
ふいに気になった。

花咲か爺 – Wikipedia

この話の花を咲かせるモチーフは中世末以降、千手観音の信仰を背景として民間に普及した「枯れ木に花を」のたとえの形象化であると言われる。
(上記Wikipedia 花咲か爺 解釈より)

それ以前の型は灰をまいて雁を取る「雁取り爺」にあり、雁取り爺は東北で「犬コムカシ」と呼ばれ川上から流れてきた木の根っこから生まれた犬が狩猟で獲物をもたらすという異常誕生の「小さき子」のモチーフを有し、「花咲爺」の祖型であると民俗学者・柳田國男は指摘している。
( 同上 )

また中国の『狗耕田故事』の犬が畑を耕す話との対比からこの話の背後に犬と農耕の重要な関係が見て取れる。
( 同上 )

犬と農耕の重要な関係……古代エジプトで、大犬座のシリウスが日の出とともに東の空に輝く時期を新年=雨期の始まり=ナイル河の氾濫=大地の肥沃化をもたらす、とされたことに関連しているのではないだろうか。「犬になった王子」というチベットの民話を思い起こした。

千手観音の信仰……陽光神の面影。

犬になった王子 – Wikipedia

とても美しい絵本。

ミトラ・ヴァルナ
毘沙門天
ムカデ
北辰信仰

信夫山の伝説にも犬が出てくる……

信夫山には、大ムカデ VS 大蛇の伝説もある……


(2020.10.7~10.10 Twitter より)



英雄の誕生と湧水


シノブくんとクラマくん。
鉛筆画に着彩。
うっすら色を乗せるだけのはずが、
気づけば塗り絵遊びに突入。
この絵、慈雨の神と陽光神と調べて、
メモがわりに描いたのだった。

色塗りしながら、あれこれ思い出す。
信夫山の大蛇VS大ムカデの伝説から、
水神と毘沙門天を調べたんだっけ。
北辰信仰も。

(2020.9.19 Twitter より)

豊穣の女神と湧水のイメージ、
羊水(胎児が浮かぶ)→破水→誕生
という出産の過程と結びついているのか、と?
何故それに今まで気づかなかったのか不思議。

胎内記憶または無意識の記憶ゆえのイメージ?
いや、もっとシンプルに出産する母や産婆、
医者・神官?らの経験によって編まれた物語では?

天の川の起源を、
切られた瓜=子宮?からの湧水とする
天女と牛飼いの七夕伝説(奄美の民話)
など?
インドのリグ・ヴェーダには、
太母ヴリトラ(巨大な蛇)を破って水源を
解放したインドラが描かれる。
蛇……へその緒のイメージ?
英雄の誕生に伴う、
湧水と太母(大蛇)退治、
剣での切断など。

これ、当たり前すぎて
忘れてたイメージかな……

(2020.9.22 Twitter より)


観音菩薩と毘沙門天


小倉百人一首 源俊頼朝臣(74番)『千載集』恋・707

うかりける人を初瀬(はつせ)の山おろしよ
はげしかれとは祈らぬものを

災害続きの上に新型ウィルス。
心配ごとが多い世情に浮かんだ短歌。
初瀬とは奈良県の観音寺だとか。
恋の歌とは知らなんだ。
疫神鎮まれ。
憂いと天の慈悲を希う歌かと。

すべもなく心配してても
免疫さがるだけだし……
元の意味は知らなくても
ふと心に浮かぶフレーズ。
三十一文字のひろがりに
心やわらぐ。

やまと歌は、
人の心を種として、
よろづの言の葉とぞ
なれりける。
(古今和歌集 仮名序より)

山の神は女神だっけ?
観音菩薩も女神イメージだっけ?
あら、ちょっと曖昧。

つれない女性への恋の歌なんだけど、
憂いの多い世への慈悲をこい願う歌
と感じてしまう21世紀の庶民ひとり。

小倉百人一首 源俊頼朝臣(74番)
うかりける人を初瀬(はつせ)の山おろしよ
はげしかれとは祈らぬものを 

(2020.2.16 Twitter より)

宮沢賢治の「味噌買い橋」だったかな?
文語詩のタイトルすらも忘れてしまい、
検索できない。疫病封じのお参りをする
母親の姿を描写した詩だったような……
再読してみたくなった……

ほんと思い出せない……

土の香りがする、願いのこもった
ぬくもりのある詩だったけれども。

The Wings at Dark Dawn (fairy-scope.com)

あの感触をずっと追いかけてきた
というのに。

夜中に迷走(瞑想でなく)
朝になって思うことは、
土の香りが足りないと、
いつも誰かに指摘された
ってことだよね……
賢治の真似してもダメだ
と学生時代からすでに、
恩師に忠告されてたっけ。

(2020.2.18 Twitter より)

宮沢賢治 祭日〔二〕 (aozora.gr.jp)

青空文庫より
底本:「新修宮沢賢治全集 第六巻」筑摩書房
1980(昭和55)年2月15日初版第1刷発行

祭日〔二〕 宮沢賢治

アナロナビクナビ睡たく桐咲きて
峡に瘧のやまひつたはる

ナビクナビアリナリ赤き幡もちて
草の峠を越ゆる母たち

ナリトナリアナロ御堂のうすあかり
毘沙門像に味噌たてまつる

アナロナビクナビ踏まるゝ天の邪鬼
四方につゝどり鳴きどよむなり


 <『校本 宮沢賢治全集 第五巻』(筑摩書房)より>

祭日 宮沢賢治

アナロナビ、クナビ 木の芽は膨らみて
柳の絮はとびひかり
をちこち山の畑には
睡たく桐の花咲けり

ナビクナビアリナリ 児らをせなにして
赤とうこんの幡もちて
草の峠や水無し谷
越えもて行くや母の群

ナリトナリアナロ 御堂のうすあかり
毘沙門像のおんすねに
味噌塗りまつりおん手形
みうちさすりておろがみぬ
   
アナロナビクナビ 踏まるゝ天の邪鬼
金のめだまのやるせなみ
堂を出づれば風ぬるみ
つゝどり四方にどよもせり


131 賢治と東和町(成島毘沙門天その3) – 宮澤賢治の里より (goo.ne.jp)


賢治の「祭日(2)」だったと、ようやく判明。(*^-^*)


三十三観音菩薩のひとつ毘沙門身=毘沙門天=阿摩提(あまだい)観音

あまだい観音……アマビエ?

暴風雨神シヴァとミトラ・ヴァルナに連なる陽光神
禍いからの癒し手、そのイメージを探してる……
観音菩薩と毘沙門天……
アマビエ……かぁ。

(2020.9.17 Twitter より)

アマビエ……アナーヒター……

(2020.9.18 Twitter より)



シルク幻想


オオワタツミノカミ(海神)

ワタ=ウォーター?
(オオワタ=たくさんの水=海?)

ワタ=綿=白くてふんわり
(イノは白い女神、海の女神、穀物の女神)

真珠の光。
月明かり。

ふとした連想。

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%9C%9F%E7%B6%BF&oldid=75998309…

綿(真綿)とは、室町時代に木綿の生産が
始まるまでは、蚕の繭からつくられた綿の
ことだった……Wikipedia「真綿」の項より。

わた……シルクかぁ……真珠質の光沢がある。

http://www.isc.senshu-u.ac.jp/~thb0309/EastAsia/Oshurasama.pdf#search=’%E3%82%AA%E3%82%B7%E3%83%A9%E3%82%B5%E3%83%9E+%E9%BA%BB%E5%A7%91…’

「馬娘婚姻譚の日中比較」

専修大学 樋口 淳
漢和経済文化学院 陶 雪迎

御伽草子の「かいこ(戒言)」
天竺王の娘である金色姫は、継母にうとまれ、4回の試練をうけた後に、桑の木で造られたうつぼ船にのせられて流されて、常陸国に漂着し、漁師夫婦に助けられる。夫婦は、子供がいなかったので姫を大切に育てるが、死んでしまう。(略)
(上記リンク論文より引用)

ある夜の夢に娘が現れて「我に食を与えよ」という。
棺を開いてみると小さな虫がいたので桑の葉を与えて育てると、途中で4回休んで、最後に繭をつくった。そのころ筑波に一人の仙人がいて、この繭で真綿をつくった。その後、絹綾のようなものも作られた。
(同上リンク論文より引用)

中国からの蚕の伝来を研究した布目順郎氏によれば、蚕には三眠系と四眠系とがあり「そのうち三眠系とみられるものは楽浪もしくは華北、四眠系とみられるものは華中」からの渡来であるという。とすれば、この縁起譚に登場する蚕は、華中からの伝来とも考えられる。
(同上リンク論文より引用)

3回の眠り……グリム白雪姫?は蚕(シルク)とは関係ないとしても。

同じ中国の仙女(麻姑)との関連は?

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E9%BA%BB%E5%A7%91&oldid=77195628… より引用↓

麻姑は修行の時に、東海では3回も桑畑に変わる異変を見せる為に「滄海桑田(そうかいそうでん)」、「桑田碧海(そうでんへきかい)」の四字熟語が有名。

https://kotobank.jp/word/%E9%BA%BB%E5%A7%91-633931…
麻姑(マコ)とはーコトバンク より。

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E8%9A%95%E9%A6%AC&oldid=59613604…
Wikipedia「蚕馬」の項より
以下引用。

蚕馬(さんば)とは、中国の伝説の1つで、馬の皮と融合した少女が蚕に変身してこの世に絹をもたらしたとされる伝説。蚕女(さんじょ)・馬頭娘(ばとうじょう)の別名があり、日本の「おしらさま」伝説のモデルになったともされる。

それは、白馬の精霊……?
……シルクの少女。

白馬の毛皮をまとった
少女の巫女……蚕を祀る。
そんなイメージが浮かぶ
蚕馬の物語。

白馬と蚕の羽根と女の子(黒目がち)
ふんわりした……
石ノ森章太郎さんの絵に、きっとそんな
感じの美少女がいそう。

馬の毛皮に少女がくるまれて、
飛び去る物語、
文字だけで読むと怖いのだけど……

蚕(成虫)もフサフサして黒目パッチリ。

くるまれて飛び去る(繭になって成虫になる)
絵ヅラを思い浮かべると、それなりに
蚕の起源譚として腑に落ちるような。

馬の毛皮を検索したら、大きくてフサフサ。
きっと蚕に変じたのは、白馬なんだよね……

そしてシルクの光沢が愛されたのは、
きっと月光とか水面の光などを
想起させたからでは……と。
真珠の輝きにも似て。

夜光杯……
器の底で消えない月光。

シルクの糸。

ひかる雨の糸。
レースグラス。

(2020.7.11~7.18 Twitter より)

かやぶき屋根の農家に住んでいた人が、
屋根裏の蚕室の蚕が、夜中、桑の葉を
食む音は、まるで雨音のようだった……
と思い出話をしてくれた。
今も雨音が聞こえるとよく眠れる、と。
そんな問わず語りも、とおい記憶の中。

蚕と水神の関連は、神話にあるのかと、
ふと疑問に。
弁財天との関連など?
桑畑と雷神には関連する伝説が?
「クワバラクワバラ」の呪文等。

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%82%AF%E3%83%AF&oldid=78230661…
Wikipedia より「クワ」の項リンク

桑の実は古代バビロニアでは白く、
ギリシア神話の悲恋の恋人たちの血で
赤や紫に染まった、と。
養蚕発祥の中国では、
扶桑という10個の太陽が昇ってくる
世界樹の神話あり。

(2020.7.24 Twitter より)



(追記)

だいぶ前の話で記憶曖昧だけど
レースグラスの歴史を鑑賞した。
ベネツィアングラスの職人って
トルコ地方辺りから連れてきて
小島に住まわせ脱走者は極刑。
繊細で芸術的な技術を守るため
だった、と。
産業スパイ対策?
安価な素材で高価な工芸品制作。

慈雨の女神がまとう衣の煌めき。
透明な……

その煌びやかな展示品と
ベネツィアングラス史を
眺めつつ去来した絵づら。
「ガラス細工と人の命を
天秤にかけるな~!」

工房棚の器を粉々に割り、
恋人の手をとり島を脱出。
追っ手を逃れ大陸へ……
海原に漕ぎ出す若き職人。
そんな名も無き旅人達は、
実在しなかったかしら?
(遠い目……)

(2020.1.5 Twitter より)


桑の神話 – あかり窓 (memoru-merumo.com)

いばらで囲われた蚕の宮 – あかり窓 (memoru-merumo.com)