宇宙樹の女神

宇宙樹の根元の海から生まれた
輝く三姉妹、織り姫と呼ばれ、
全知であることから
死や運命の司へと転じる。
宇宙樹の根にある泉にいて、
悪蛇に食い荒らされるその根に
泉の水を運んで与え、巨木を守る。
彼女らに魔法を教えたのは、
母なる月の化身・豊穣の古き女神。
三姉妹の使者は、春を告げる白鳥である。

(2011.12.13 Facebook より)

古代ケルトの石遺跡には、白鳥を
「春の使者」として崇拝した痕跡。
北欧神話の運命の三女神ノルンは、
白鳥乙女だった。
ノルンに魔法を教えた女神
グルヴェイグ(あるいはフレイヤ)は、
巨人族(ヴァニ神族)出身で
セイズという呪術を用いた。
セイズは、口寄せ・脱魂などの
シャーマニズムだったという。

(2014.11.3 Facebook より)

東北のオシラサマは、
馬と女一対の桑の棒人形で、
祭日に「オセンタク(オセズ)」を行う。
桑の棒に着せた布を取り替え、
イタコや家の女性が人形を手に持ち遊ばせ、
オシラサマの起源譚を語る。女・子どもが、
豊穣と健康を祈る……偶然か、
北欧ルーン文字のオセロ(オシラ)は、
祖先・土地の意味だとか。

(2014.10.16 Facebook より)

日本人とよく似た遺伝子を持つ人々が、
バイカル湖畔のブリヤート人だという。
ロシアのバイカル湖畔で
寒冷適応・新モンゴロイドの特徴を
備えた人々が、温暖化とともに南下、
長江流域で稲作文化を開花させ、
インドや日本列島に伝えた、と。
長江周辺の苗族は、
日本人によく似た遺伝子や
文化を持つという。

諸説あってスッキリとはいかないが、
ネットで読み漁った限り、最近の
「シナリオ・日本の弥生文化の源流」は、
そんな輪郭……らしい。とすれば
北欧やシベリアに裾野を広げる
北方シャマニズムが、日本の神話伝説の
大きな礎石のひとつには違いない。

(2014.11.3 Facebook より)

名も忘れられた古き女神。

金色の実と眠り姫。

(2020.2.29 & 2021.5.4 Twitter より)


トランスユーラシア言語が農耕と共に新石器時代に拡散した ー歴史言語学、考古学と遺伝学の学際 | EurekAlert!


画力ほしい。


立春は旧暦のお正月で
節分は大晦日なんだね。
節分の豆まきは、
年越しの行事だったと
ようやく気づいた。

シノブくんと風の童子、
別々のイメージでなく、
絵にしたら繋がった……

朽木のあかりを手に
たたずむ小人さんを
描いてみたいな……

小学生の2年生か3年生の
学級詩集にハクモクレンを
書いて(先生のOKでるまで
四苦八苦の思い出)ついに
「モクレンさん、いつ
オーバーをぬぎますか?」
というキャッチーな言葉で
締めくくったような……

つぼみの殻(外套)を脱ぎ、
白い翼をひろげるモクレン
描いてみたいなぁ……
画力ほしい。


(2021.2.7 Twitter より)


テントウムシ


3.11の後、阪神・淡路大震災の教訓絵本を
有志で発行する企画があり、
依頼に応じ描いたイラスト。

プロ・アマ問わず
「被災者の言葉に寄り添い描く」
という主旨。
何十年ぶりに水彩絵の具と絵筆を買い
(パレットは牛乳パックを切って代用)
3.11 半年後に描いたイラスト。

以来ずっとお絵描きに夢中。

お絵描きにハマる未来がわかっていたら、
あのときパレットも買っただろうな……

阪神・淡路大震災から26年。
東日本大震災からまもなく10年。


(2021.1.17 Twitter より)





おやゆび姫 (Tommelise)


https://twitter.com/katsudiworld/status/1327421490350878720?s=20

サンタクロースがくれた絵本の
おやゆび姫と王子さま。
いつも記憶の底にあって、
でも誰の絵なのかわからなくて。

松本かつぢ氏のイラストだった。

コロナが終息したら観に行きたい。

なつかしくなって
落書き……

Tommelise

(春に撮ったチューリップ)
(バラみたいな花びら)

『アンデルセン童話集』|感想・レビュー より
https://bookmeter.com/books/160561

アンデルセン童話集、
ティーンの頃に松谷みよこ訳で読み、
挿し絵に惹かれて荒俣宏訳で再読。
柔らかで丁寧な松谷訳に比べて、
簡潔に原作の世界観を伝える荒俣訳は、
新鮮だった。
大人のメルヘン。

ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 大久保ゆう訳 おやゆび姫 LITTLE TINY OR THUMBELINA (aozora.gr.jp)

「おやゆび姫」
LITTLE TINY OR THUMBELINA
ハンス・クリスチャン・アンデルセン 
Hans Christian Andersen
大久保ゆう訳
(青空文庫)

ツバメの目の中には、くさった木片を手の中ににぎりしめているおやゆび姫がいます。手下げランプがなかったので、青く光る木を持ってきたのです。
(上記リンク青空文庫から引用)

この光る朽木のイメージが鮮烈で、
どの童話で読んだのか思い出せず、
たぶん新美南吉の童話だろうと
ずっと勘違いしていた。

荒俣宏訳のデ・ラ・メア「妖精詩集」の
「夢のうた」という詩の一節。

Elf-light, bat-light,
Touchwood-light and toad-light,

荒俣宏は Touchwood-light を
「朽ち木のひかり」と訳している。
簡潔に原文どおりだが、
とてもよく詩の世界を伝える言葉。
おやゆび姫の灯と
通底するイメージなのだった。


幼い頃には絵本、
ティーンの頃には松谷みよこ訳で読んだ
「おやゆび姫」のイメージが、
我知らず心に鮮やかに刻まれていたことを、
「朽ち木のひかり」という言葉から
改めて気づかされた今日。

【bioluminescence】とは・意味 | エキサイト辞書 (excite.co.jp)

bioluminescence(生物発光)とは・意味
execite 辞書より


小人さんが朽木の灯りを手に
暗闇でたたずむ姿を描きたい。



(2021.1.8~1.23 Twitter より)



夢魔とマラルメ


まだ迷宮の中。
夢魔の子は朝まで旅する。
おやすみなさい、空の月。

アーサー王伝説に登場する
魔法使いマーリンは、
夢魔とウェールズの王女との子。

夢魔(インキュバス)は、
ケルトの妖精譚などにも登場する。
たとえばイエイツの詩に描かれた
幻想的な「インガス」は、
天地のはざま、月光と日光のあわいを
彷徨う野の精霊としての
魅惑的な「夢魔」の姿だろう。

夢魔の血は海洋や空の色、
輝きを帯びて透明……
というイメージに幻惑され
囚われていたけれど、
古代ギリシアでは
血や涙を緑と表現したそうだ。
ギリシアの森の精霊(パン)が
夢魔の原型にもあげられる、と。
さかのぼれば中東のエンリル、
エジプトのオシリスなど、
風(受粉を媒介)や
穀物霊の面影?

パンには森の神に加えて
牧神の性格が。
樹木の神であり
角の生えた青年神でもあった
中東のエンリルが原型だろうか。

なぜ忘れていたのだろう?
家の書棚に昔あった「フランス詩集」
ステファヌ・マラルメの長詩
「牧神の午後」「エロディアード」
の残像が……
青い血の夢魔、
孤高の金髪の姫……
儚くておぼろ、
でも鮮烈なイメージ……
源泉はあの詩だったかも。
もう一度、読み直したくなった、
今も再版されているかな?

マラルメ詩集は文庫本で持ってたっけ。

商品名:
 フランス詩集−青春の詩集・外国篇8
商品基本情報:
 著者/出版社:浅野 晃 編/浅野 晃 編
 初版発行日:1966/06/10
 サイズ:B6判
 ページ数:205
 ISBN/JAN:482621958X/4528189069886

バーゲンブック=新品(でも古い本?)
これ……欲しいなぁ。


両世界日誌 (hatenadiary.org)

このブログさんが翻訳なさっていた、すごい。
以前に読んだ詩と文体は違うけど、
この内容だった……翻訳公開に感謝申し上げます。

葦笛が奏でる、おおらかな生命賛歌。
いつか額の角に編んだ髪を巻き付けてくれる
夢の女性が現れるかな……
ひとりぼっちの牧神さんの午後。

青空文庫 公開中作品リスト:【作家】マラルメ ステファヌ (main.jp)

青空文庫のステファヌ・マラルメ。
上田敏 訳。

いま読んでみた「牧神の午後」
牧神は青い血(夢幻のような水の精)
ではなくて、
野に住む者の「天衣無縫な生命力」
を感じさせる。
むしろ、それがこの詩の良さ
だったのだろう、と
以前の朧げな印象と
ずいぶん違った感想を抱いた。
明快な文体の翻訳による印象
かもしれないけれど。
翻訳詩もいいなあ。

ステファンヌ・マラルメ Stephane Mallarme 上田敏訳 白鳥 LE VIERGE (aozora.gr.jp)

白鳥 LE VIERGE
ステファンヌ・マラルメ Stephane Mallarme
上田敏訳

勢(いきほひ)猛(たけ)き
鼓翼(はばたき)の一搏(ひとうち)に
碎(くだ)き裂くべきか、
かの無慈悲なる湖水の厚氷(あつごほり)、
飛び去りえざりける羽影(はかげ)の
透きて見ゆるその厚氷を。

なんて清冽なイメージ……

厚い氷に閉じ込められた
白鳥の羽ばたき、
その羽ばたきが氷を砕くかのよう、
閉じ込められた透明な瞬間のまま。

(2020.5.30~6.6 Twitter より)