雨の木

やわらかな羽音
風のころも
ときをつむぐ女神の
まいおりる糸
さざめく糸
めぐる糸
古巣にささやく
子守歌

ここにおいで

銀の灯うかべ
ゆれるクモの巣
まどろむ金の宿り木
まいおりる羽
さざめく羽
めぐる羽
ひととき満ちる
子守歌

ここにおかえり

(2020.3.30 Twitter より)


宇宙樹の女神

宇宙樹の根元の海から生まれた
輝く三姉妹、織り姫と呼ばれ、
全知であることから
死や運命の司へと転じる。
宇宙樹の根にある泉にいて、
悪蛇に食い荒らされるその根に
泉の水を運んで与え、巨木を守る。
彼女らに魔法を教えたのは、
母なる月の化身・豊穣の古き女神。
三姉妹の使者は、春を告げる白鳥である。

(2011.12.13 Facebook より)

古代ケルトの石遺跡には、白鳥を
「春の使者」として崇拝した痕跡。
北欧神話の運命の三女神ノルンは、
白鳥乙女だった。
ノルンに魔法を教えた女神
グルヴェイグ(あるいはフレイヤ)は、
巨人族(ヴァニ神族)出身で
セイズという呪術を用いた。
セイズは、口寄せ・脱魂などの
シャーマニズムだったという。

(2014.11.3 Facebook より)

東北のオシラサマは、
馬と女一対の桑の棒人形で、
祭日に「オセンタク(オセズ)」を行う。
桑の棒に着せた布を取り替え、
イタコや家の女性が人形を手に持ち遊ばせ、
オシラサマの起源譚を語る。女・子どもが、
豊穣と健康を祈る……偶然か、
北欧ルーン文字のオセロ(オシラ)は、
祖先・土地の意味だとか。

(2014.10.16 Facebook より)

日本人とよく似た遺伝子を持つ人々が、
バイカル湖畔のブリヤート人だという。
ロシアのバイカル湖畔で
寒冷適応・新モンゴロイドの特徴を
備えた人々が、温暖化とともに南下、
長江流域で稲作文化を開花させ、
インドや日本列島に伝えた、と。
長江周辺の苗族は、
日本人によく似た遺伝子や
文化を持つという。

諸説あってスッキリとはいかないが、
ネットで読み漁った限り、最近の
「シナリオ・日本の弥生文化の源流」は、
そんな輪郭……らしい。とすれば
北欧やシベリアに裾野を広げる
北方シャマニズムが、日本の神話伝説の
大きな礎石のひとつには違いない。

(2014.11.3 Facebook より)

名も忘れられた古き女神。

金色の実と眠り姫。

(2020.2.29 & 2021.5.4 Twitter より)


トランスユーラシア言語が農耕と共に新石器時代に拡散した ー歴史言語学、考古学と遺伝学の学際 | EurekAlert!