始まり


時計台に時計はまだ置かれていなかった
天使をしるした若葉色のページが散乱し
七曜の羽ばたきが結晶する

虚を蹴ってつむがれる言葉の弦
四方に八方にあなたの歩む方向に

喪失はヴィジョンの果てなき影に過ぎない
未だカタチをなさぬ者
ちりあくたの中から隆起せよ


(2002.7.31発行 冊子「星の文字」より)


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